石原莞爾と昭和の夢
2002年4月4日

石原莞爾(1934年)
石原莞爾(1934年)
毎日新聞社「一億人の昭和史 1930年」より。
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「地ひらく 石原莞爾と昭和の夢」(福田和也著、文芸春秋)
を読みました。
昭和史についての優れた参考書であると共に、
天才軍事思想家石原莞爾の物語としても優れていて、
楽しく読めました。
しかし、210ページにベルリンで
「里見の回想などによるならば、この部屋で石原は、『おでこ』と呼ばれる女性と同棲していたらしい。」とし、
「要するに、石原もまた、当時渡欧した多くの日本人と同様に、強い為替を背景にして、人並みの遊興を楽しんだのだろう。」
とする点には疑問を持ちました。
自分の信条や愛情に反する行為を簡単にするような石原莞爾ではないと思えます。
そして、石原は誤解を受けやすい言動をする人でした。
これも誤解ではないでしょうか。
アパートメントに一人住まいしていた石原は家事をみてもらうために
家政婦のような女性を雇い、
そのいつも出入りしていた女性が情婦と誤解されていたのではないでしょうか。
そして、石原もおもしろがってそれを正さなかったのではないでしょうか。
石原は満州事変でその才能を遺憾なく発揮し、
少ない兵力で圧倒的な中国軍を撃破しましたが、
その後、日中戦争で不拡大方針をとって、陸軍の主流を外れました。
歴史は満州事変に於いて、石原の才幹を利用したと言えましょう。
しかし、それにより英雄となり、
一時は日本の進路を決定できる立場に立ったのだから、
文句は言えないでしょう。
今の日本には石原の理想、王道楽土を実現する基礎的な力があります。
我々は石原の理想を実現します。




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