娼婦論
2002年12月15日
★フェミニズムの信奉者が主婦を
経済的利益と引き替えに性サービスを提供しているので
売春婦と同じだと言ったという。
まず、主婦が性を提供しているのは
経済的利益と引き替えというのには事実誤認がある。
あくまでも、建前は愛と引き替えであるし、
事実、愛のために結婚する女性は多い。
そして、売春婦の定義にも問題がある。
売春婦の重大なメルクマールには
経済的利益と引き替えに性サービスを提供するだけではなく、
提供する相手が不特定多数だという点がある。
だから、簡単に不倫をする主婦はいざ知らず、
夫だけを相手にする主婦にはその批判は全く当てはまらない。
★ところで、
「娼婦論」(キム・ワンソプ著、日本文芸社刊)という本の
内容説明付の大きな広告が朝日新聞2002年12月11日付け朝刊に載っていた。
「結婚とは…女が『専属娼婦』にになることだ」といい、
女性に与えられた三つの生き方として
・妻という名の売春婦になる
・一般的な売春婦になる
・社会のあらゆる非難を覚悟して性の自由を享受しながら暮らす
の3つを上げている。
まず、私の考えでは通常の主婦は売春婦では絶対にない。
そして、売春婦が専属になれば、それは売春婦ではない妻になる。
明治時代には高級売春婦であった芸者を引かせて、
自分の専属とした高官などが居たが、
彼女たちは立派な妻として通用した。
この本の著者は立派な妻に売春婦の汚名を着せ、
性の自由の享受を推奨し、
一夫一婦制の崩壊を望んでいるのだ。
フェミニズムの主張と何ら変わりがない。