「終戦のローレライ」を読んで
福井晴敏著、講談社刊
2003年1月6日

作者が人生を削って書いただけあって大傑作だと思います。
考えさせられるし、面白いし、泣けます。
特に考えさせられるのは、人の生き方についてと浅倉大佐の思想について。
特に面白いのは、伊507が東京への原爆投下を阻止しようとする戦い。
この戦いは、日本人が与えられるべきものを与えられれば、
どれくらい日本人が戦えるかを示しています。
特に泣けるのは、戦後、天本徹二の上官などによって
折笠征人とパウラ・エブナーが守られていた話。
我々は日本における革命を唱えているので、
浅倉大佐の思想には答える必要があるでしょう。
浅倉大佐は、
日本が国家的切腹を遂げなければ、
日本人は米国に精神的に蹂躙されて消滅してしまうと考え、
国家的切腹の手段として東京に原爆を投下し、
それにより民族精神を確固たるものにして日本民族を生存させようとしました。
米国による精神的蹂躙について。
半分間違いであり、半分正しかった。
半分の間違いは浅倉大佐の主張する国家的切腹を遂げなくても、
ある程度民族精神を維持できた戦後の歴史が証明しています。
半分正しかったのは、東西冷戦の終了後、
米国による日本の民族精神破壊工作がひどくなり、
惨憺たる状況を呈した歴史が証明しています。
国家的切腹の手段として東京に原爆を投下する点について。
この点については我々は断じて賛同できない。
折笠征人の主張が全く正しい。
そもそも絶対に許せない行為だし、不必要な行為だったと言えましょう。
民族精神を確固たるものにする点について。
これは全く正しい。
その手段を浅倉大佐は間違えたと言えるでしょう。
ですが、そのような大義を創出せざるを得なかった境遇には多少同情の余地があります。
では、その民族精神とはどのようなものがなるべきか。
フェミニズムがなりえないことは明らかです。
フェミニズムは日本男児の男らしさを否定し、
大和撫子の婦徳を抹殺しようとしました。
フェミニズムというのは美徳を抹殺し、
人間の動物化を進めるものです。
フェミニズムを信奉するということは、
フェミニズムの母国、アメリカの支配を受け入れ、
日本人の根底をなす美徳を放棄し、
アメリカに魂を売り渡すことに外なりません。
これは先の戦争で、日本の美を守るために
日本の大義を守るために死んでいった人々に対する裏切り行為です。
これに対し、我々は
日本人に確固たる基盤を与える哲学・思想を有し、
それを現実に支える制度と力を与えることができます。
我々は国家的切腹に類似する効果を持つ行為として、
無血革命を唱えています。
我々の主張はホームページをご覧になれば分かります。
☆戦後、折笠征人は自分が伊507号の乗員の期待に答えられたのだろうかと悩みます。
彼は、浅倉大佐に対峙することで、伊507号の乗員を救い、
戦後を人間として見事に生きたのですから、
必要以上に悩む必要はなかったと言えます。
戦後のアメリカの精神的侵略に対抗して、
日本人の民族精神を再建することはまた、別の種類の人間の役割です。
ところで、
私はこの本を読んで初めて海軍五省なるものを知りました。

至誠にもとるなかりしや
言行に恥ずるなかりしや
気力に欠くるなかりしや
不精にわたるなかりしや
努力に恨みなかりしや


極めて立派なものです。
これを将来建軍される宇宙海軍は取りいれるべきものと考えます。
私にはこれを文字どおり実践する自信は全くありませんが、
この精神から大きく外れないように行動してゆくつもりです。
これを宇宙海軍軍人が心から実践できるよう宇宙海軍を建設、運用し、
その大義を裏切らない自信はあります。



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