地方分権の時代か?

2008年10月1日
 道州制の導入や地方自治の拡充など、地方分権を唱える声が高い。
しかし、いまは危機の時代である。
地球温暖化などの地球環境危機。
世界経済のカジノ化による経済危機。
時代を導く哲学・思想が見失われたことによる精神的・道徳的危機。
日本の財政危機。
これらの危機に対する対策や政策が必要とされている。そして、その対策や政策を実施するのに最も有効な手段は何か。
かつて日本は江戸時代の末期、列強の脅威にさらされ、大危機に陥った。それを何により、乗り切ったか。中央集権である。
明治維新を行って幕府を倒し、封建的な藩が割拠する地方分権を廃して、中央集権に国の形を変えた。
そして中央集権を活用して、様々な改革を実行した。その結果、近代国家を建設することができ、大危機は乗り越えられたのである。
かように、中央集権は改革を実行するのに最も有効な手段なのである。
 それなのに、大危機の時代なのに、地方分権を唱える。
危機に対する対策・政策を実行するための最も有効な手段を解体しようと言う。
危機に対する対策・政策が案出できないので、中央集権を解体するという、危機の時代に最も相応しくない政策を唱えているとしか思えない。
繰り返す。今は大危機の時期である。
霞ヶ関を解体したり、地方分権を徹底したり、日本の統治機構を解体するお遊びをしている余裕は、2012年が迫ったいま、一切ない。
日本の統治機構をフルに活用して、危機に対する対策・政策を実行しなければならない時期なのだ。




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